ともだち②
自転車の練習をしていた。
補助輪付きの自転車を乗り回していたが、近所の
一つ上の男の子にその姿を見られるのが恥ずかしくて
近くの公園で内緒で練習していた。
その子がやることなすことが魅力的で
同じようにできるようになりたかった。
いつもお菓子を持って一人で遊んでいる女の子がいた。
ゆくゆく小学校で出会うことになる。
いつも公園の隅で石を集めている男の子がいた。
その子もゆくゆく小学校で出会うことになる。
砂場で遊ぶ知らない小さい子と一緒に、
その子のスコップで砂の山を作って遊んだ。
あたしはその子のスコップを壊した。
「すぐ壊れるスコップなの?」と言いながらその子のお母さんに渡した。
いいことと悪いことの分別くらい付いている年齢だったと思うが
謝れなかった理由はわからない。
母が謝っていたのを覚えている。
よく遊ぶ近所の公園は、野球場も併設された大きな公園だった。
が、敷地内にある木や草が植わったエリアはいつも暗く、
じめじめしていてホームレスがたくさん住み着いていた。
滑り台の脇に自転車を止めて遊んでいるときに、水道で洗濯していた
ホームレスが、あたしの自転車に服を干していた。
その内プータロー狩りという物騒な暴行事件があり
環境整備のために大掛かりな工事があった。
この頃の記憶は非常にあいまい。。