おもうこと

ふつうの20代ってこんなかんじ

幼稚園①

いくつか母と幼稚園の見学に行った。

上裸健康法?で、季節問わず男女問わず園庭で上裸になって遊ぶ幼稚園

神社の中の建物で、大きなくじらがいた大きな幼稚園。

母は何を基準に決めていたのかわからないが、いくつか回った末

大きなお寺が経営する幼稚園に入園した。

 

お気に入りは、広いお庭にある飛行機の遊具。

ビワの木。収穫の季節になるとお昼ご飯の時にみんなで食べる。

長い滑り台。石の滑り台だからあまり滑らないけど、2階から1階に

かけて滑り落ちるのが楽しかった。

 

歌を歌いながら、手でハートを作る振り付けを先生に

教えてもらったとき、うまくできなくて泣いた。

形を作って、人差し指の爪と親指の腹をそっとくっつける

だけなのに、力を入れてぎゅっと押し付けるもんだから

ハートの形が縦長にいびつで、先生みたいなかわいいハートが作れなかった。

 

おままごとのとき、おぼんが大人気だった。

いつも特定の子とおぼんを取り合って、大体負けた。

いつの日か、おままごとよりブロック遊びのほうが楽しいことに気づいて

女の子と女の子の遊びをするより、男の子と戦いごっこをしたり

ダンゴムシを集めたりするほうが楽しかった。

 

たぶん、初めて好きな子ができた。

いつも一緒に遊んでいて、ブロックでかっこいい銃を作る子。

作り方を聞いても、自分で考えて!と教えてくれない子。

茶髪でオシャレで、いつもあたしの名前を呼んでニコニコして

髪の長いカッコいいワイルドなお父さんがいて、ごつい車に乗って。

髪を染めている子も、男の人なのに髪の長いお父さんも

初めてだったから魅力的だったんだと思う。

母親同士も仲良くしていて、よく遊んでいた。

 

パン屋を経営するお父さんがいる女の子がいた。

たまに帰りに寄って、パンを買ってもらうのが楽しみだった。

お昼ご飯は給食の日とお弁当の日があったけど

その子んちのパンを注文できる日があって、よくねだった。

 

園内着にワッペンで名前を付けている子がちらほら

増えてきて、すごくうらやましかった。

あたしも欲しかったけど、「忙しい」と母に断られた。

ずっとずっとずっと欲しいと言い続けて、年長さんのときに

ついに名前のワッペンをつけてもらってめちゃくちゃ自慢した。

 

幼稚園の時のあこがれは、友達のお母さんだった。

うちの母は、小柄で髪が短く小動物っぽいかわいい系。

笑うときは豪快に笑い、心配性でいつも荷物が多い。

 

その友達のお母さんは、すらっと背が高くて髪が長く、

おしゃれな靴と小さいカバンを持って、いつもゆるっと

腕を組んで少しけだるそうに片足に重心をかけて立つ

かっこよくてキレイな人だった。

 

笑うと鼻にしわが寄る顔がうらやましくて、鏡を見ながら

練習したけど、あたしのその顔は不細工ですぐやめた。

 

好き、憧れ、嫌い、いろんな感情を体験した幼稚園。